火傷はその程度によって分類することができます。Ⅰ度熱傷は非常に軽度で、表皮がヒリヒリして赤くなる程度で自然治癒します。Ⅱ度熱傷は表皮の下にある真皮層にもダメージを負っている状態になるため、適切な応急処置と治療を行わなければ跡が残ったり色素沈着を起こしたりします。火傷をしたときに最も大切なのは、すぐに冷やすと言うことです。

衣服の下を火傷した場合、無理に脱がさず衣服の上から冷やすようにします。これは皮膚が衣服に張り付いていることがあるからで、無理に脱がせると皮膚が一緒に剥がれ、余計にダメージを与えることになります。また、腕時計やアクセサリーは直ちにはずすようにします。冷やすと火傷が皮膚の奥に進行するのを防ぐことができ、跡が残りにくくなります。

また、冷やすことで痛みを抑えることもできます。症状によっては水ぶくれができることがありますが、水ぶくれには傷口を保護する役割があるため、絶対に破らないようにしましょう。火傷が深い場合は、皮膚科や形成外科を受診することになります。皮膚移植を必要とするような重度症状の場合を除いて、治療には軟膏などの外用薬を使うのが一般的です。

Ⅰ度熱傷の場合は細菌感染のリスクがないため、炎症を抑えるための軟膏を使います。Ⅱ度熱傷の場合は、傷口を保護し、湿潤環境を保持するためにワセリンなどがベースになった軟膏を使います。感染症の危険がある場合は抗生物質を含んだものを使って治療を進めます。傷の治りを促進する作用があるトラフェルミンの使用も効果的です。

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